「そんなのぶっ倒せばいいじゃ〜ん」

 後ろ歩きをしながら、能天気にロミオは言い放った。

 彼の目の前にいるジャスティンが言う。

「じゃぁ頼むぜロミオ!おめぇのバカ力が頼りだ!」
「バカとは何だ!失礼だなっ。でも朝飯ももりもり食ったし大丈夫だ!任せろ!」

 頼もしい言葉である。

 4人は翌朝早く、例の洞窟へ向かった。

 天気は快晴だが、相変わらず風は強く、そして寒い。
 
「眠い…」

 あくびばっかりしているリアの顔は不機嫌そうだ。

 ヴァレリーに無理やり手を引っ張られる形で歩いている。

「こんなに風冷たいんだもん、いい加減目が覚めない?」
「……別に」
「…そ、そう」
 
 リアのヒョウ柄のシフォンチュニックが、バサバサと風に吹かれている。

 明るくなって改めて町を見てみると、地震の被害が至るところに見受けられた。