そういえばそうだ。
この洞窟に引きずりこんだ奴に似ている。
「とりあえずさぁ…先、進まない……?」
ヴァレリーの言葉にみんなうなずいた。
一抹の不安はあるが、4人は先を急ぐことにした。
「たまに後ろ振り返った方いいな。あの魔物、動くかもしんねぇし」
「だな!それはジャスティン、お前の役目だ!」
「…ま、別にいいけどよ…何か癪に触るな…」
「ねぇ、ほら!カマドウマもどきがいる!」
ヴァレリーが雷虫灯で照らした先に、確かにカマドウマもどきがすっくと立っていた。
ぴょんぴょんジャンプして、何だか喜んでるように見える。
「おぉ〜!リアに会えて喜んでるってよ!」
「ロミオはあいつの言葉わかるのか」
「別にあたしは喜んじゃないけどね」
差し出したロミオの手のひらの上に、カマドウマもどきは飛び乗った。
そして、偉そうに先を指差す。
「進めってことね!」
「てゆうか、こいつ自分じゃ歩かないくせに何か偉そうじゃない?」
「ま、ちっちぇ生き物なんだから大目にみようや」
「嫌よ!このあたしがこんなに疲れてるってゆうのになぁんでこいつはこんな楽してんのよ!」
ぷりぷり怒ってるリアだが、ただ単に疲れてイライラしているだけ。
文句を言い続けるリアの横で、ジャスティンがロミオをつつく。
「おめぇ、あれ…」
「おう!持ってるぜ!」
ロミオはジーンズのポッケを探ると、クシャクシャの紙に包まれた物を取り出した。
「あ。アメちゃん」
「すげぇくしゃくしゃだが…」
しかし、リアは黙ってアメをぶんどると、アメを口の中にほおりこんだ。
もちろんくしゃくしゃの包み紙はロミオに放り投げてやったが。
