「何、言ってんだよ!お前が落ちたら、世の中の男共がどんだけ泣くと思ってんだ!」
「そ、そうだけど…!」
痛くて涙が出てくる。
「そんで最終的にオレはそいつらにリンチにあうんだぞ!」
「んなのどーでもいい!」
体の筋が引っ張られ、体がちぎれてしまいそうな感じがした。
「リア!大丈夫だ!」
ロミオは片方の手を、思い切り伸ばした。
その先に、握りこぶしを一回り大きくさせたような石が転がっている。
「痛い痛いっ!ロミオ痛いってば〜!もうダメー!」
よし!
石をしっかりとつかむ。
「リア!」
顔を上げたリアに、ロミオはやっぱり笑いながら言った。
「もう大丈夫だ!」
ロミオは狙いを定めると、「あたれーー!」と怒鳴りながら石を下へ投げた。
それが、リアの足首をつかんで引っ張る蔦に命中!
引っ張る力が弱まったその瞬間、ロミオはリアを思い切り引っ張り上げた。
「きゃぁぁぁぁ〜」
ドシーン!
「うげぇぇっ」
ロミオを下敷きに、リアは無事生還した。
「いてて…お前重い!」
「きゃっ!ちょっと何、あたしの下にいんのよ!」
ロミオをひっぱたき、急いで離れる。
しかし、ほっとしたと同時に涙があふれてきた。
「うえ〜ん!痛かったぁ〜……」
ロミオがポンポンとリアの頭を叩く。
と、びっくりした顔でリアを見た。
「お前、背伸びたじゃん!」
「はぁ!?」
バシッと叩く。
「バカ!」
