「…………」
自分が置かれている状況がわかったものの、あまりにあまりな状態のせいで、何も言葉が出てこない。
そんなリアに向かってロミオはニヤッと笑った。
「大丈夫だって。オレがばか力なの、お前よ〜く知ってんじゃん!」
ロミオは腕をつかんでくれてるジャスティンに言った。
「オレは大丈夫だからさ、ヴァレリーと先に魔物退治してた方よくない?」
「ほ、ほんとに大丈夫か?」
心配そうなジャスティンの顔を見て、ロミオはプッと笑った。
「ジャスちゃん!顔、まじめ」
「そりゃこの場面じゃまじめになるだろーが!」
ヴァレリーがジャスティンのパーカーを引っ張る。
「ちょっと〜!何かじりじりこっちにせまってきてるよ!」
振り返ると、赤い光の他にぼんやり白っぽい姿が見えてきた。
「おい!あれ、さっきロミオが見たっつう奴じゃねぇか?白くてもやっとしてもさっとしてるっつう」
「お化け!?」
「だから魔物だって」
「はぁ〜。そりゃ良かった!」
「よくねぇよ!じゃぁ手ぇ離すぞ」
「おうっ!」
そっとジャスティンがロミオの手を離す。
「まだビミョーに揺れてっから気をつけろよ。でかい縦揺れくるかもしんねぇし」
「合点だ!」
と言いながら、ロミオは両手でリアの手をつかんだ。
「リア!暴れないでおとなしくね!」
ロッドを構えたヴァレリーが、リアを見下ろしてそう言った。
「そうだぜ!しっかりロミオの手つかんでろよ!」
ロミオはジャスティンに、
「リア引き上げたらすぐ行く!」
と言い、いざ引き上げ作業に取り掛かろうとした。
しかし、その時また、ズズズンッ!!という音と共に大きな縦揺れが起きた。
「うっげ!!」
ぐっと足を踏ん張り、リアの両手をしっかりつかむ。
ジャスティンもヴァレリーも、心配で後を引かれながらも魔物たちの方へとにかく向かった。
二人の方に、魔物を寄せ付けないようにしなければ!
