ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロッ!!!
さっきより勢いが増している感じがする。
ものすごいスピードで、まず女二人の前を岩が転がっていった。
「?」
岩は、地面の穴を通り越えたようだ。
男二人の目の前も通りすぎていく。
「………」
「あら〜………」
と思った時、再びゴロゴロゴロゴロッ…と音が聞こえてきた。
「?」
岩が再び男二人、そして穴を通り越えて女二人の前を過ぎていく。
「ちょっと、こんなのが永遠に続くんじゃないでしょうね」
「え〜!まっさかぁ!」
三度、同じことが繰り返された。
「おいおいおい!まさか岩にはりついて穴を越えろっていうのかよ…」
「すっげぇ!アクロバティック!」
しかし、さすがに勢いが弱まってきた。
合計、5度、4人の前を通り過ぎた後、岩がゴトッと穴にはまった。
「…はまったみたいよ」
「マジ?」
恐る恐る外へ出てみる。
確かに、ちょうどいいのかはよく分からないが、穴に岩がちまっとはまっていた…。
「誰か毒渡りしなさいよ」
と、リア。
「何?毒渡りって」
「毒味と同じ意味よ!」
「あ〜…なるほど…って、わたしが!?嫌よ!こんな…」
鎮座している岩を見る。
「不安定そうなの!」
「じゃぁあたしが毒渡りしろっていうの〜!?」
「そういうワケじゃないけど…」
リアとヴァレリーは男二人の方を見た。
同時に首を振る二人。
「嫌です」
「あたしらに死ねっていうの!?」
「男なら毒渡りぐらいしなさいよ!」
とぎゃぁぎゃぁ騒ぐ。
「大丈夫だって!さっさと来いよ!」
「そうそ。じゃ、特別に毒ポンポンしてやる!」
「毒ポンポン?」
ロミオは片足で、岩をポンポンというかガンガンと力強く叩いた。
「大丈夫だ!」
ニカッと笑う。
