それからしばらく掘り続けた4人。
先に男二人が穴を掘り終え、その後女二人もようやく掘り終えた。
「あぁ!もう!疲れた!ムカつく!」
リアがそう言いながら、石を穴の中へ投げ入れた。
「つうかさぁ、これで岩転がってこなかったらウケるな〜」
「掘り損だ掘り損!」
「…だ、大丈夫よ!きっと転がってくるわ!」
言い出しっぺのヴァレリーは、アハアハ笑いながら無理にそう言った。
「だから早くボタン押してよ!ほら、リア早く…」
とリアを見たヴァレリーだったが、すでにリアはちょこんと掘った穴の中に立っていた。
「あっ!リアずるい!また奥!」
「だから〜、ヴァレリーのためを思ってあたしが先に入ったのよ〜」
「わたしのため?」
「そうよ。万が一あたしに何かあったら、あなた世の中の男から一生恨まれて、結婚どころかカレシすら作れなくなるんだから!」
「…………」
あきれる半面、ほんとにそうなりそう…と複雑な心境のヴァレリーの肩を、リアがポンポンと叩く。
「ほら、早く入りなよ!」
「…う、うん……」
ジャスティンの声が聞こえてきた。
「おーい!スイッチ押すぜ〜!」
慌ててヴァレリーは穴に入り、叫んだ。
「いいよー!」
ジャスティンはスイッチをポチッと押すと、すぐさま穴の中へ飛び込んだ。
「さぁどうなることやら…」
「ていうかジャスちゃんの恐い顔が超目の前にある!」
「悪かったな!」
ズズン…ズズン……
腹の底に響くような音が聞こえてきた。
「やっぱり岩か…?」
「コロコロリンって?」
「んなかわいいもんじゃ……」
ズズッ……ゴロゴロゴロゴロ…!!
ちらっとのぞいたジャスティンは慌てて頭を引っ込めた。
「来たー!おめぇもっと奥行けよ!」
「え〜。これ以上ムリ〜」
女二人も息を殺して岩が通り過ぎるのを待った。
