「なぁ〜、ロミオ」
「何だ?飯か?」
「……い、いやそうじゃないがそういや今何時なんだ?」
ロミオが自分のお腹に手を当てる。
「腹時計かよ……」
「オレの腹時計はそこそこ正確だからなっ!」
「そこそこ正確ってビミョーだな……」
目を閉じ、自分のお腹に手を当てる。
「ぽく…ぽく…ぽく…チ〜ン」
目を開けたロミオは言った。
「1時半過ぎだ!」
「げっ、マジかよ。もうそんな時間か」
ロミオは、急にへなへなとジャスティンに寄りかかってきた。
「腹が減って力が出ない〜」
「わざとらしいな!だけど、飯は女共がこっちに来てからにしようぜ」
「ちぇっ。ジャスちゃんのけちんぼ」
再び掘り始めた男二人だったが、急にロミオが、ジャスティンの胸に針を刺すようなことを聞いてきた。
「ピヨは元気か?」
「!!?」
ぎょっとしてロミオを見る。
ちなみにピヨとは恋人や好きな人を意味する言葉で、言い出しっぺはロミオなのだが、いつの間にやらみんな使いだしたという造語である。
ジャスティンはぎょっとした後、スーッと目を細めてロミオを睨んだ。
「いや〜ん!ジャスちゃんこわ〜い!」
「ロミオ……」
掘る手を止め、今度はジャスティンがロミオにもたれかかった。
「…鈍そうなおめぇにも分かるだろ……俺のこの落ち込みようを見れば……」
その背中をロミオは優しくポンポン叩く。
「ピヨが巣立ったか!」
