岩が転がってきて、ちょうどよくあの穴にはまって、足場になったりして。
帽子を指でくるくる回しているロミオを見ながらジャスティンは考えた。
「おめぇ最近そればっかかぶってんな」
「お気に入りだもんね〜」
「なぁ、このボタン押したらやっぱ岩転がってくるよな?」
「そのような気がする!」
「パターンでいくと向こう(女二人の方)な気もするがこっちから転がってくるかもな」
「オレ、ちっとあっち見てくっか!」
ロミオは雷虫灯を持つと、すったか奥へ向かって走った。
「おい!気をつけろよ!」
その背中にジャスティンが声をかける。
「どーしたの〜!?」
ヴァレリーが大きな声で聞いてきた。
「ちょっと様子見に行っただけだー」
「そっか…てゆっか、こんなおっきな声出さなくてもいいわよね…」
「それもそうだな…。つーかおい!リア!おめぇ寝てんじゃねぇぞ!」
壁に体をもたれ、コクリコクリと舟を漕いでいる。
「この状況でよくもまぁ寝れるわよね〜」
ヴァレリーがため息混じりでそう言うと、いきなりリアはバチッと目を開けた。
「てゆうか寝てないし」
「…あ、そうだったんだ〜」
「あんたたちがでかい声で話すからうるさいったらありゃしない!」
「確かに大して離れてねぇのにな!なぜかでかい声で話してたし」
そこへ、ロミオが走って戻ってきた。
しかも、「うぎゃぁぁ〜」と叫びながら。
待ってた三人、びっくりして飛び上がった。
「お、おい!ロミオ!どうしたんだよ!」
「ジャジャジャジャスティ〜ン!!」
ジャンプで飛びついてきた。
「おいおいおい…何だよ…俺最近男にしか抱きつかれてねぇな……」
ジャスティンがぼやく。
「ちょっとそこの男二人!怪しいわ!てゆうかデキてんじゃないの?」
「ほんと怪しい…!」
