「おめぇ、口のここんとこ、何かついてるぜ?」
「わかってるわよ!」
リアはイライラして言った。
「もう!のんびりご飯も食べられないじゃない!」
攻めるように男二人を睨む。
「俺ら別に何もしてねぇじゃん」
「そうそう。ただリアの食いっぷりをうらやましげに見ているだけ〜」
「それがウザイのよ!」
と、そこへ、遠くから、
「リアちゃ〜ん!!」
男子たちの声が聞こえてきた。
途端、イラ立っていたリアの顔が晴れやかな顔に豹変。
最高の笑顔で手を振り、「チュッ」と投げキッスを送った。
「…芸能人かよ……」
ジャスティンがそうつぶやく。
「はいは〜い!オレもここだよ!」
立ち上がり、「ブチュッ」とロミオも真似して投げキッスを送る。
「おぇぇっ〜」
気持ち悪そうに男子たちはそれをはねのけた。
しかしな……。
ジャスティンは辺りを見回した。
女子たちは、リアの方を露骨に嫌な顔をしてひそひそ話をしている。
知っててやってんだよなぁ。
リアはというと、時おり通り過ぎていく男子たちに手を振りつつパスタを食べている。
そんなリアとバチッと目が合った。
「ちょっと!見んじゃないわよ!」
「わ、悪かったな!何だよ、えらい態度のちがいだな!」
「当たり前よ!何でこのあたしがあんたごときに笑顔ふりまかなきゃなんないのよ!」
「…あんたごときって…何つう言いようだ!おい聞いたかロミオ!ひどくねぇか!?」
「んー、まぁ、ジャスちゃん、顔が恐いからね。仕方ないね」
「関係ねぇだろが!」
そこへ、『マリナタウン』片手にやってくる女子生徒がいた。
