一度間を置いてから

彼は更に続けた


「挨拶が終わって裏門から出ようとしたらね、

少しだけある日向に屋上の影が映っていたんだ

そこに人影が見えたから、

〝おかしいな〟って思って振り仰いだら、

そこに君がいた


フェンスを越えようとしているところだったから、

慌てて階段を駆け上がってここまで来たってわけ」