生きる

「───ろ、楼くん!?」


私よりも先に、

髪を掴んでいた女子生徒が反応した



「……その手、離してくれる?」


そう言って彼は、

私の髪を掴む手を指差す


「あっ……」

無表情の彼を見た彼女は、

すぐさまその手を離し、後ろへ一歩退いた