随分歩いて…人も居ない木の下に辿り着いた。 花火も、見えない… 唯一わかったのは、音だけ…… リョウタは鼻緒をハンカチを使って結び直してくれた。…ごめんね。一緒に花火見たかったのに。 『…ごめん』 「別に、花火見たかった訳じゃない。…俺 本当はリサと一緒に居たかっただけ」 誰もいない。…けど、音が響き続けていた。