好きって言っちゃえ


挨拶が終わると、早速各テーブルに大きく○と×が書いた画用紙が2枚配られ、テーブルごとに相談して○×で答える簡単なクイズが3問行われ、大して盛り上がることも無く言葉少なに話し合い、何となくテーブルの人たちの顔を覚えたころに終了し、立ち上がらされたかと思うと、スタッフが椅子を2脚ずつ向かい合わせてものをぐるっと円形に並べ、さっきの人が言う『1対1のトーク』が始まることとなった。

「では、1番の方から順にこちらから座っていってください」

結果、20番の舞と航はぐるっと一周して1番の人の隣に向かい合って座ることとなり、航の隣には、19番の光俊が座っている。

「皆さん、席に着かれましたね。それでは、1人の持ち時間は3分となります。いいなと思った方のお名前、または番号はしっかり覚えて、次のフリータイムに生かしてくださいね。では、始めっ!」

すると、先ほどのゲームとは、打って変わって、会場中に男女の積極的な話し声が響き始めた。その光景を呆気に取られて見ていた光俊に、向かいにいる19番の女性が話しかけてきた。

「あの、時間が無いので、お話ししてもいいですか?」

「ああああ、すみません。こういうとこ、慣れてなくって」

笑顔で会話を始める光俊を見届けると、

「僕らも、なんか話しますか?」

と、航が舞に向き直り、話しかけた。

「何話せばいいんだろうね?」

「まぁ、僕から舞さんにしいて言えることは、さっきも平野さんが言ってましたけど、折角オシャレしてるんだし、もうちょっと女性っぽく話した方が、いいと思いますよ。その方が、結婚する意思があるように見えて、片岡さんの顔つぶさないでいいんじゃないですか?」

と、航は舞のひざ丈のワンピース姿をまじまじと見て言った。

「女性っぽくって?どんなのよ?」

「あ、ほら、会長のしゃべり方は結構女子力高いじゃないですか?」

「え?そう?」

「そうですよ、なんか優しさにあふれてるっていうか」

「優しさね…」

舞がそうつぶやいたところで、

「はいっ!交代ですっ!男性は席を1つ移動してください」

との声が響き、舞の前には1番の名札を付けた男性がやってきた。

「では、始めっ!」