好きって言っちゃえ


「なんで、僕は、人数に入れてくれないんだよ…」

俯いてボソッと呟く哲平に気付いて、テーブルに二人きりになったところで剣二が哲平の頭を右手でガシッと掴んだ。

「参加したら、おばあちゃんにいくらかもらう約束でもしてるんだろ?」

「っ!…」

さすが、親。図星である。

「良かったじゃないか。お前は、参加しただけでもらえるんだから」

「…」

「それとも、お前も優勝した時だけ賞金が貰える方にするか?」

「………いえ、結構です」

「そうか?」

「はい」

「よ〜し、じゃ、帰って勉強しろ」

剣二に背中をバンと押されて、

「イテッ」

と、顔を歪めつつ哲平はスタジオを出て、3階の自宅へと戻って行った。微笑みながら、哲平が出て行くのを見届けと、剣二もスタジオの後ろの部屋にある作業場へと戻った。
剣二が入って来ると、航と光俊はパソコンに向かいそれぞれ、ウェディング写真の修正や編集を、舞は少し広い台で台紙に赤ちゃんの写真を張り、その横で悠一は秀人にカメラの扱いを教えていた。