好きって言っちゃえ


確かに舞の父が実家を改造して写真館を細々と始めたころから町内の方には証明写真を撮りにきてもらったり、何か集まりがあると集合写真を頼んでくれて撮影に行ったりしていた。その関係性は、今も変わらない。

「いや、そうは言ってもそんな1円にもならない事は…」

と、光俊が呟いた時、

「あ、でも優勝賞金出るって書いてありますよ」

と、何気にチラシをひっくり返した航が 『100万円』の文字を指さした。

「ひゃっ、ひゃくまんえんっ!!」

思わず声を裏返した光俊はとチラシをぐっと自分の方に引き寄せた。その動作に便乗するように悦子も身を乗り出して『100万円』の文字をトントンと指さした。

「もちろん、優勝した暁にはこの100万円、京極写真館で総取りしていいって約束は取り付けて来たわよ」

「え?マジッすか会長」

急に目を輝かせ、秀人以上のキラキラさ加減で悦子を見つめだす光俊。

「マジよ」

胸を張る悦子。

「当然、皆で山分けですよね?」

声のトーンを抑えて悦子に念を押す光俊。