好きって言っちゃえ


「食べたら、平野くんの様子見に行ってきなさい」

「ごほっ!」

「あ〜っ!舞、吐き散らかさないでよっ!」

思わぬ悦子の発言に思わず口の中のご飯を吹き出しそうになる舞。

「ちょっと〜、なんでそうなんのよっ!」

「いや、俺からもお願いするよ。病院にも行ってないみたいだから、ちょっと心配なんだよね。ほら、長引かれても困るから」

剣二は苦笑いを浮かべて舞を見た。

「ほら、剣二さんもそう言ってるんだし、さっさと食べて、様子見に行ってきなさい。ねっ。わかった?」

「分かったわよ〜、もう〜」

3人に見つめられて仕方なく、舞は茶碗の中のご飯を急いで口の中にかき込むと、

「ごちそうさま」

と、立ち上がって、

「行けばいいんでしょ、行けば」

と、台所から出て行った。

「あの子、本当に心配してないのかしら」

舞が出ていった扉を眺めながら悦子がボソッと呟いた。

「そんなことないでしょ。心配はしてると思いますよ……多少は」

否定はしてみたものの、さっきの舞の態度を思い出し、自信は持てない剣二。

「さっきの感じだと、心配でしおらしく様子見に行くっていうよりは、なんか、自己管理できてないって怒鳴り込みに行くって感じじゃなかった?」

「…」

「…」

哲平のその言葉に背筋の凍る悦子と剣二であった。