思っていた通り、図書館は鍵が開いていた。 担当の先生はいなかったが、誰か居る気配がする。 私はあの秘密エリアに向かう。 道は間違えなかった。 本が抜かれている隙間からこっそり見てみる。 「…………いた。」 彼は優雅に読書中。 私は優雅に見つめ中。 側からみたら変な人よね、私。 声をかけないと、、 そう思うほど声が出ない。 けど、今日は出る。 きっと出る! そらさんに言ったし! やる気もらったし! 息を吸い込んで見る。 ……よし。 「ーー山本くん‼︎」 私は声を出せた。