夕焼けに立たずむ一人の美少女。
光の反射で余計に綺麗に見えてしまうのは気のせいだろうか。
「さ、さっきはありがとうございました!」
「いえ、いいのよ。怪我をしていなくてよかったわ。」
笑顔で微笑む彼女はまるで天使だ。
白いセーターに、白いスカート。
スカートは膝が隠れるくらい長くて、そんな服が似合うのはスタイルのいい人か、彼女のような美少女だろう。
私が着ても一ミリも似合わないと思う。
「……。」
ーー沈黙。
「あの‼︎、どうしてこんなところに?」
沈黙をたったのは私だった。
「人を…待っていたのだけれど、今日はこなかったみたい。」
ニコリと笑う彼女はとても美しかったけれど、彼女の笑顔のあとには寂しさが残る。
「ねぇ、名前聞いてもいいかしら?」
耳に髪をかける仕草が可愛らしい。
「わ、私は祐希って言います‼︎」
「私はそらです。」
「そらさんって何歳なんですか?」
「18歳よ。」
「じゃあ、私の1個上ですね!」
「あなたはどうしてここに?」
「私は謝りたい人がいるんですけど、また余計に怒らせたみたいで…。」
「そうなの…。」
「ーーけど、大丈夫です!明日には謝ります‼︎」
そらさんに向かってガッツポーズをする。
「ふふっ!頑張ってね、きっとできるわ!」
何だろう。
そらさんに言われるとできそうな気がする。
「そらさんっていつもここにいるんですか?」
「いつもって訳じゃないけど、だいたいいるわね。」
「私、また来てもいいですか?」
「ええ‼︎ 私も祐希ちゃんのお話もっと聞きたいわ!一人だったら暇だし。」
そらさんははしゃいで喜んでくれた。
「また来る時を楽しみにしてるわね♪」
そう言うとそらさんは門限が6時らしく「バイバイ」と言い帰った。
「明日はそらさんにいい報告ができるようにしないと…‼︎」
俄然やる気が出てきた。