ーーまた、1日無駄にした。
なぜか山本くんは、休憩に入るとすぐ何処か行ってしまい私はそれを見つけられない。
チャイムがなって、走って帰ると山本くんは席に座っている。
初めて山本くんをよく見て気づいたこと。
山本くんはとても不思議だ。
放課後は探す気にもならなかった。
どこに行っても彼はいないのだから。
だから、気分転換に本を読むコトにした。
昨日見つけた穴場で。
あそこなら、日が当たって気持ちがいいと思うし暖かいと思うから。
きっといい気分転換になるだろう。
借りた本を持って図書館へと向かう。
「どこにあったっけ…。」
図書館は広くて少し迷う。
昨日覚えている範囲で棚と棚の間を進む。
あっ。
ココらへん。
そうそう、あそこを曲がったら暖かい日が差しているんだ。
「到着…!」
椅子が2つあった。
だが、一つは使われていた。
「……や、山本くん。」
彼は、私を睨んだ。