困ったものだ、と頭を抱えるのは社長であり、紗和の姉である——今野由美子だ。
「とりあえず、伝えられなかったのなら仕方がない。言ったところで、最近の紗和じゃ逃げ出したかもね」
「……最近、学校もサボってるみたいです」
「そうか……」
本当はこんなことで、由美子に余計な心配をさせたくなかった秀樹としては言いたくはなかったが黙っておくのは良くないと判断し、伝えるも少々後悔する。
しばらく沈黙が続き、ふと考えていた素振りを見せていた由美子がふと口を開く。
「——悪いが、明日の午前中だけ休みを取れるよう手配してくれ」
「かしこまりました」
社長の由美子は、用件を伝えると視線をデスクに落とし仕事に取り掛かった。
紗和には伝えられなかったが明日は社長にとって、大事な日になる。
伝えようとしても勝手に通話を切った紗和が悪い、日頃の行いが悪いからだ——と隆司は割り切り、明日の由美子のスケジュール調整に取り掛かる。
「とりあえず、伝えられなかったのなら仕方がない。言ったところで、最近の紗和じゃ逃げ出したかもね」
「……最近、学校もサボってるみたいです」
「そうか……」
本当はこんなことで、由美子に余計な心配をさせたくなかった秀樹としては言いたくはなかったが黙っておくのは良くないと判断し、伝えるも少々後悔する。
しばらく沈黙が続き、ふと考えていた素振りを見せていた由美子がふと口を開く。
「——悪いが、明日の午前中だけ休みを取れるよう手配してくれ」
「かしこまりました」
社長の由美子は、用件を伝えると視線をデスクに落とし仕事に取り掛かった。
紗和には伝えられなかったが明日は社長にとって、大事な日になる。
伝えようとしても勝手に通話を切った紗和が悪い、日頃の行いが悪いからだ——と隆司は割り切り、明日の由美子のスケジュール調整に取り掛かる。

