___昼休み、教室にて
「みのりー!一緒に飯食おうぜ」
4限が終わったお昼休み、
ペンケースにシャープペンをしまっているとクラスメイトの新川 風に話しかけられた
瞬間、集まる視線
『ねえねえあそこ、付き合ってるのかな?』
『それはないでしょ。新川君と夏目さんとかありえないって』
『でも新川君みのりとか呼んじゃってるし。よく一緒にご飯食べてない?』
『夏目さんいつもひとりだからホームルーム委員として仲良くするように言われてるんでしょ、どうせ』
『うわ〜新川君かわいそう...』
教室のあちこちから女子の批判が聞こえる
私は乱暴にチャックをしめて、新川君を教室の外へ引っ張り出した
ピシャリ
勢いよくドアを閉めて新川君に怒鳴りつける
「もう!教室で大声で話しかけないでよ!あと、みんなの前でみのりって呼ばないで!」
「二人きりの時だけにして、ってこと?」
「そうゆうことじゃないでしょ!!」
「まあまあ、怒んなって」
なにも反省する素振りを見せずにっと八重歯を見せて笑った
こいつ、新川 風は私のクラスのホームルーム委員で成績も優秀
バスケ部のエースで生徒からも先生からも人気
…彼もまた私とは正反対だ
「今日はどこで食べる?中庭とか行ってみる?」
ブラウンのカーディガンの袖からちょこんと出た人差し指を顎に当てて、考える仕草をする新川君
襟足の長い黒髪から覗く右耳にはピアスがひかっている
「もうどこでもいいから早く移動しよう!」
「はいはい、みのりはせっかちだな〜」
「だからみのりって呼ぶな!」
新川君と過ごす私のお昼休みはいつもこうだ
いつも新川君のペース
基本一人で、人と気兼ねなく話すことなんて知らなかった私
いつしか自分でつくった壁に囲まれていた
クラスから忘れられた存在
しかし、彼はそんな私にある日突然話しかけてくれるようになったのだ
その時も一緒にご飯食べようよ、だったっけ
あの時はすごくびっくりしたな
本当に突然だったし、
それに
私なんかに話しかけてくれる人がいるんだ、って
すごくすごく嬉しかった
「みのりー!一緒に飯食おうぜ」
4限が終わったお昼休み、
ペンケースにシャープペンをしまっているとクラスメイトの新川 風に話しかけられた
瞬間、集まる視線
『ねえねえあそこ、付き合ってるのかな?』
『それはないでしょ。新川君と夏目さんとかありえないって』
『でも新川君みのりとか呼んじゃってるし。よく一緒にご飯食べてない?』
『夏目さんいつもひとりだからホームルーム委員として仲良くするように言われてるんでしょ、どうせ』
『うわ〜新川君かわいそう...』
教室のあちこちから女子の批判が聞こえる
私は乱暴にチャックをしめて、新川君を教室の外へ引っ張り出した
ピシャリ
勢いよくドアを閉めて新川君に怒鳴りつける
「もう!教室で大声で話しかけないでよ!あと、みんなの前でみのりって呼ばないで!」
「二人きりの時だけにして、ってこと?」
「そうゆうことじゃないでしょ!!」
「まあまあ、怒んなって」
なにも反省する素振りを見せずにっと八重歯を見せて笑った
こいつ、新川 風は私のクラスのホームルーム委員で成績も優秀
バスケ部のエースで生徒からも先生からも人気
…彼もまた私とは正反対だ
「今日はどこで食べる?中庭とか行ってみる?」
ブラウンのカーディガンの袖からちょこんと出た人差し指を顎に当てて、考える仕草をする新川君
襟足の長い黒髪から覗く右耳にはピアスがひかっている
「もうどこでもいいから早く移動しよう!」
「はいはい、みのりはせっかちだな〜」
「だからみのりって呼ぶな!」
新川君と過ごす私のお昼休みはいつもこうだ
いつも新川君のペース
基本一人で、人と気兼ねなく話すことなんて知らなかった私
いつしか自分でつくった壁に囲まれていた
クラスから忘れられた存在
しかし、彼はそんな私にある日突然話しかけてくれるようになったのだ
その時も一緒にご飯食べようよ、だったっけ
あの時はすごくびっくりしたな
本当に突然だったし、
それに
私なんかに話しかけてくれる人がいるんだ、って
すごくすごく嬉しかった
