つまんなそうにつぶやいて、ノンちゃんが机からはなれていく。
「あ、ありがと。」
「いーえ。ふたりとも、ほんと世話が焼けるなー!」
けたけた笑うマコトに、目を見合わせる。
マコトには感謝だけど・・・、なんで、助けてくれたんだろう。
「ありがとね。」
私が小さな声で言うと、またまた豪快に笑う。
「気にすんなー!楽しんできて!」
親指をたてるマコトは、かっこよかった。
だから私も、笑い返す。
「わかったー!」
マコトも満足げにうなずいてから、他のコと話に行ってしまった。
残された私たちは、笑いあう。
「マジ、マコトには感謝だな!」
「んね!ちょっとあせったわー。」
「俺も俺も!二人がよかったから、ほんと助かった!」
・・・うわ。
満面の笑みを浮かべるコカゲに、恥ずかしくなってうつむく。
コカゲも、2人がいいって思っててくれてたんだ。
さっきも、気まずそうにしてたし。
うれしいな。
「じゃあ、日曜日はこれ使うってことで!」
「わかったー!」
にっこりほほえんで、赤くなってるだろうほっぺをおさえた。
やば、やっぱり熱い。
ちろっと顔を見上げると、コカゲとばっちり目があっちゃった。
「・・・って、俺、理科の予習やってねーや!」
とりつくろうように笑うコカゲの耳も、真っ赤になってて。
なんだか、恥ずかしいような、くすぐったいような気持ちになる。
「あ、貸そうか?」
「マジ?助かる―!」
私もすかさず、そう言う。
バックからファイルを取り出すと、コカゲがあっと声をあげた。
「あ、それ!」
「え?」
「初回限定盤についてたやつだろ、そのファイル!」
「あ、そーそー!」