「話さないでよね。」
「別に話してない。」
いまさっき理央と一緒にいたのが気に障ったらしい。
「体育館の女子トイレに来て。」
「来るわけ「来ないと、どうなると思ってるの?」
「わかった。」
電話を切ってポケットにしまった。
溜息をしながら、体育館の女子トイレに向かう。
何をするかがだいたい想像できるので、行くのが憂鬱になる。
痛いことも酷い言葉も好きじゃない。
向かっている途中に、青龍のメンバーが遠くにいるのがわかった。
みんな何かを話していて、楽しそうだった。
幸せそうで良かったと安堵するけど、うらやましくも感じる。
それでもやっぱり、みんなが幸せそうだから嬉しい。

