「礼。」
「さよなら。」
生徒たちはダルそうに教室から次々と出ていく。
私も同じように教室から出ていく。
人数が多くて、いろいろな方向から人が当たってくる。
やっぱり、人込みは苦手だ。
早く、教室から出たい。
急ぎ足で廊下に出た。
すると、人にぶつかったので謝りながら、誰なのか確認するため顔を上げた。
「すみま……。」
空気が張り詰めたような気がした。
相手は私を上から見てくる。
意志のある強い瞳、キリッとした目、私はこの目が物凄く好きだった。
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