目が覚めると、そこは教室だった
夕日が差し込んでいる

う…ん…あれ、ここは、教室…?
私、自分の机に突っ伏して寝ちゃってたんだ…。
う、体が変な感じ…、無理な体勢で寝てたから…。
なんだか変な夢を見てた気がするな。
今は、夕方か…。

私は窓の外を見た

西日が眩しい
太陽ってこんなに大きくて赤かったっけ?
…………………まぁいっか。

私はもう一度教室に視線を戻す

それにしても、誰もいない…みんなもう下校しちゃったのかな。

机の上には私の筆記用具が出しっぱなしだ
私はそれを鞄にしまった

放課後…だよね、私は終礼の後に、家に帰らないで寝ちゃってたのかな。
それとも、誰かと一緒に帰る約束をしていたんだっけ…?

考えながら黒板に近づいた
すると、私は教卓の下に1枚の紙が落ちているのを見つけた

『生徒指導事を大きくしないよう注意
 軽率な口外は厳禁』

走り書きで書かれている
何のことだろう?



…………このままずっとこの教室にいても仕方ないか…外に出よう。

そう思って私は席を立った。すると……………



教室の扉がガラッと開いて、奇妙なリスの被り物をした小さな子供が教室に入ってきた。

「待たせちゃった?ごめんね」
リスの被り物をした子どもは、首をかしげて私に謝った
一体誰だろう…記憶にない……。

「……誰?」

「あれ、君とここで待ち合わせをしていたんじゃなかったっけ?」

「…ごめんなさい。私、あなたのこと知らないわ」

「そっかそっか、知らないならしょうがない。またね」
それだけ言うと、ガララと扉を閉めてリスの被り物の子どもは教室から出て行った

今のは何だったんだろう…あんな子供知らないし、誰かと待ち合わせた記憶なんてない
でも、ちょっと気になるな…

「ねぇ、ちょっと待って!」
子どもを追いかけようと、教室の扉を開けた瞬間…

「あいたっ」

「きゃぁ!」

誰かにぶつかって私は尻餅をついた