乾いた音が教室内で木霊した。
その音の正体は小坂さんの平手打ちだった。

周囲の人々はその光景に目を見開いた。

でも一番驚いていたのはそれを喰らった渋田君だった。

頬を押さえて小坂さんを見る。

「バカじゃないと…?この騒ぎにどんだけの人に迷惑かけたか分かっとると…?それをちょっとふざけてやったとかで片付けられると思うとね!?」

小坂さんの声と手は震えていた。

渋田君と岡崎君はうつ向いた。