お正月三が日も過ぎマンションに帰ることにした。

「お母さん帰るね!雅さんと仲良くね!」

あれから目を覚ました母に雅さんはプロポーズをしたらしい。
母が帰って来たのは3日の日の昼過ぎで私が「おかえり」と言うと母ははにかんでいた。

いくつになってもこういう時は乙女になっちゃうのかな?と私は思った。

「美貴野、体気をつけなさいね!何かあったらいつでも帰ってくるのよ!」

いつもと違ってなんだか凄く心配してるみたい。

「どぅしたの急に?」と首を傾げて聞く。

「ちゃんとご飯食べなさいって事よ!あんた放っといたら何も食べないから!私が居ない間キュウリしか食べてなかったでしょ?!」

「シーチキンも1缶食べたって」

「そんなの食べたうちに入らないわよ!」

母に怒られ肩をすくめた。

「はーい、気を付けます」



マンションに帰って来ると部屋中の窓を開け空気を入れ換える。

「お母さん沢山持たせてくれたなぁ」

ダイニングテーブルの上には母が持たせてくれたお惣菜が所狭しと並ぶ。

私はそれをせっせと小分けをして冷凍室に入れる。




翌朝…
目を覚ますと直に出勤の準備をする。

長く休んでいると仕事が気になって仕方ない。

本当に私って仕事人間だわ…

玄関を出ると辰次郎さんも出掛けるところのようで部屋から出てきた。

「あっ…明けましておめでとうございます。昨年はいろいろご迷惑をお掛けしました…」と新年の挨拶をした。

「いや…その…おめでとう…飯はちゃんと食べてるか?」

「はい、実家でしっかり食べてきました。ちょっと太ったかも」と笑う。

「そうか…やせ過ぎだったから少し太った方が良い……あっいやごめん、大きなお世話だったな…」

「……じゃ仕事行くんで…」

私はエレベーターを使わず階段を降りた。

普通に会話出来たよね…

お隣さんとして……