しかし…汗で服が濡れているのでソファーを汚してしまう。


「申し訳ありませんがこのまま立ったままでお話をさせて下さい」と言い話をさせてもらった。


「久野先生に断りもなく写真を入れ替えた事はお詫び致します。」と私は頭を深く下げたうえで話を続けた。


「ですが私達の作る美容雑誌で偽りの美を私は載せれませんでした。失礼ながら先生はお年の割にお綺麗だと思います。勿論先生のおっしゃる様にシワもありますがそれも含めてお綺麗だと私は思います。どんなに良い美容用品を使ってもどうしても補えないものはあります。それは仕方ない事で…だからといって何年も前の写真を載せては先生のエッセイも偽りの物になってしまいます。そんな事は私には出来ません!【La lune】を楽しみに待ってくれている人達のために偽りの無い物を届けたいのです。もし…先生が納得頂けないのなら次号で【お詫び】のベージを載せさせて頂きます。その際には先生のおっしゃった写真と今回の写真と両方を載せさせて頂き読者の判断を仰ぎたいと思いますが如何でしょうか?」


勿論こんなのはお詫びでも何でもない。むしろ『喧嘩を売ってるのか』と言われてもおかしくない。