ちょうど発売から半年が過ぎた頃久野先生からお怒りの電話を頂いた。

うちの雑誌のエッセイをお願いしてそこに載せた久野先生の顔写真が本人の思う物と違ったのである。

勿論指示したのは私だ。

私は直ぐに担当者の宏海と一緒に久野先生の自宅に向かった。

勿論すんなりとは会ってもらえず、炎天下の中玄関先で会ってもらえるのを待っていた。

途中宏海には社に戻ってもらい私の不在を代行をしてもらっていた。

ようやく会ってもらえた時には全身汗でびっしょり濡れていた。

久野先生は勿論怒っているようで無表情のまま


「話だけは聞いてあげる入りなさい」と言ってリビングに通してくれた。


そしてソファーに座るように言われた。