森の中にある1つの塔。
夜が明けて数刻も経たないうちにそこには灯りが灯る。




「…ご準備よろしいですか、姫様?」


「勿論よ。行きましょう!」




そこの塔に住むのは白銀の姫君、レミリア姫とその侍女のリリスの2人だ。

彼女達の朝は早い。


「ナナの実はもう食べ頃よね。あとシナの実もかしら?」


「えぇ、それにメシナの実も熟しておりました!鳥達に食べられてしまう前に取らなくては!」


「ふふ、そうね!急ぎましょ!」





王族とは思えない自給自足の生活を彼女達はしている。だが2人はそれを楽しんでいて、満足していた。