俺だって中学の時は勉強が嫌いで仕方がなく、テスト勉強もまともにしなかった。だけど兄ちゃんが丁寧に教えてくれて、わかったら凄く面白く、やればやるだけ結果がよくなり大嫌いから好きに変わった。


「典型的なパターンだけど、俺も元はそれだったから。まぁそんな心配しなくても桜ならいける。とにかく真面目に話を聞いていれば結構出来るみたいだから、大丈夫だ。」


手を伸ばし、桜の頭に手をポンと置く。

あ、ヤバイ。これ癖になってる気がする


「あっ、ありがとう…」


いちいち顔を赤くする桜を見てるともっと真っ赤にさせたくなるが、今は抑える。


「桜集中力すげーな。4時間ぶっとうしでやってたぞ。さすが先生?」


「せっ、先生はダメだよっ、私は小説家であって先生ではないし…先生は蛍でしょ?」


真面目に返してくるところが桜っぽいな。

美作なら調子に乗っていそうだ。