ピーンポーン


インターホンを押し少し待つとバタバタと騷しい音が近づいてくる


「あら蛍君ね、いらっしゃい」


扉から出てきたのは桜によく似た雰囲気の人、桜のお母さんだ


「ごめんねー、桜まだ寝てるのよ。今起こすから上がっててくれる?」


「わかりました、お邪魔します」


今何時だと思ってんだよ、って俺も起きたの遅いんだけどな


桜のお母さんについて行くとリビングに案内され、「どーぞ」と紅茶を出してくれた


「今桜起こしてくるわね」


「はい、すいません連絡もせず」


「いいのいいの、桜ともとから約束してたんでしょ?あの子休みの日はいつもこうなの。気にせずゆっくりしててね」


あっ…笑った顔、桜そっくり


1口紅茶を啜り、桜を待つ。