「俺の為にわざわざ早起きして作ってくれたんだ」
「へ!?」
耳のピアスを触りながらニヤッとした
え、何?なになになに!?
「俺嬉しいな。朝に弱い桜が朝から作ってくれるなんて」
ドアにもたれている私に近づき
「顔も耳も真っ赤だな」
耳元でそう囁かれた。
「っ!!…」
「ドキッとした?」
耳から顔を離し言ってくる
「ぇ…」
「こう言うの参考にすれば良いんじゃない?小説に。桜がドキッとした事をさっ」
なっ、なななななっ、なんてことを言ってくれるのよぉぉぉぉぉ
「べっ、別にドキッとなんか……」
「その顔で言われてもな。説得力なさすぎ」
ハッと顔に手を当てる
うわっ、熱いっ
ピーンポーン
インターホンが鳴り、「栗原さん来たぞー」とお兄ちゃん声が聞こえる
「あ、凛さん!ちょっ、ちょっと迎えに行ってくるっ」
「お、う…」
足早に玄関に向かい勢いよく扉を開ける
「いっ、いらっしゃい、凛さん」
「おう!桜ちゃん、元気してた?顔真っ赤だけど」
もう言わないで下さいぃぃ!