「ただいまぁー」
「お帰り桜!久しぶり!」
忙しなく迎えてくれたのはお兄ちゃんだ。
まぁ確かに会うのは久し振りなんだけど……
「昨日も電話してきたじゃん…」
引越しをしたのは2週間以上前、彼女さんと暮らしているのに2日に1回位電話をしてくる。
「だって桜がいないからぁ」
「そりゃ私がお兄ちゃんの家にいたら怖いでしょ。」
「お兄ちゃんはいつまでも桜の事を愛してるぞ!」
グッとガッツポーズをしてくる。
うん、すごく嬉しいよお兄ちゃん。だけどそれ彼女さんに言ったらいいと思うよ?
「はいはい私も愛してるよ。お母さんただいまぁ、明日凛さん来るからねー」
後ろに(棒)とつくくらい棒読みで言い、リビングに向かった。
「明日から夏休みだったわね、桜。栗原さんはいつもの時間に来るの?」
「そうみたいだよ。あ、後蛍も家に来るんだけど良い?」
声を小さくして言うとお母さんの声がぱぁーっと明るくなるのがわかった。
「まぁ!桜が男の子連れてくるなんて!桜友達いたのねー!」
お母さんのバカ!お兄ちゃんに聞こえないように言ったのに!
だけどお母さんの声はお兄ちゃんの耳にちゃんと入ったらしく
「明日蛍君来るの!?何時!ねぇ何時にくんの!お兄ちゃん挨拶したいなぁ、「いつも桜がお世話になってます、桜の兄です」って」
「変な事言ったら私その場でお兄ちゃんの事嫌いになるから」
そう真顔で言ったら「あ、それはお兄ちゃん泣いちゃう」って真顔で返されてしまった

