彼は私のただの助手!



「いいの?」


「うん。お兄ちゃんね、桜にプリン買ってくるって言ってたわよ、悪いことしたって。」


プリン…太ったとか言ったくせに。


「だから桜も許してあげてね。後、牛乳買ってきてもらえるとお母さん嬉しいなぁ」


お願いねっとウインクをして、私に財布からお金を渡してくる。

これはお母さんの優しかなんだろうな


「わかった、行ってきます」


「行ってらっしゃい」


「仲良くするんだぞー」


「はーい」


机の上に置きっぱなしのスマホをズボンのポケットに入れ、前髪を上げピンで止める。



家を出ると夏の夜独特の蒸し暑さを肌で感じながらコンビニへ向かう。

この通りは人通りが少なく、静かな道をオレンジ色の街頭が等間隔に道を照らしてくれているだけだ。


数分歩いていると緑に光る看板が見え、ガラスの向こうには見慣れた後ろ姿がある。