「あ、さっき母さんが家事手伝えって」
「了解、先着替えてくるね」
「おう」
自分の部屋へと続く階段を上がる。
リュックを壁にかけ、鞄を机の横に置き、制服を脱ぐ。
なんだったんだろ、今日の蛍。
なんか、変な感じだったな……。
私も、何かドキドキしたし…ドキドキ?ドキドキってなんだ…緊張?緊張したんだよね?私。
そうだよ!緊張してただけだよ!ほら、私人と話すの苦手だし!男の人ともちゃんと話したことないし!決してそんなんじゃないよ!絶対ないよ!
「桜、お前どれだけ時間かかってんだよ…あ。」
無遠慮に扉を開ける音がして振り返る
「お、おおおおお兄ちゃん!ばっ、バカ!変態!」
「悪い!そんなつもりは…」
バタン!
もー!なんなのあの兄は!
制服を脱いで下着姿だった私。
いくら兄妹だからってノックくらいするでしょ!

