「かっ、かかかかっ、かわっ、いいって…」


自分でもわかる、すごく顔が熱いってことが。


「顔、真っ赤。」


「わっ、わかってる、よっ…」


だんだん蛍が近づいてくる。

なっ、なに!?蛍変だよ!?


「…なーんてな!」


「…へ?」


「ごめん、ついいじめたくなっちゃってさ」


ついって…何よついって!


「もう!蛍のバカ!バカバカバカ!」


「いたっ、いったい、ごめんってば!」


笑いながら謝る蛍

なんなのよもー!


「ほら!もう帰るぞー、もう6時40分だってさ」

外はまだ明るいが、完全下校時刻は7時だ。

そろそろ帰らないとお父さんも心配するだろう。


「そうだね、帰ろっか。」


原稿などを鞄に戻し、図書室を出た。