「そっ、それに!考えはあるから!」


「え?」


考え?何?


「俺の知り合いの弟が、桜と同じS高で、確か同い歳だったかな?上の名前は泉って言うんだけど。」


下の名前は覚えてないやって、どんだけ自由なんですか私の兄は!


「泉…私自分のクラスの人しか覚えてないや。自分のクラスの人覚えたのも最近だし」


休み時間は図書室に行って原稿をひたすら書いている。たった10分の休みでも、無駄にする気は無いからね。
図書室の鍵は校長先生の娘が私のファンだった事もあり、話をしたら是非との事だった。


「まぁ、明日学校に行って会ってきたらいい。それと……」


お兄ちゃんは頭をカリカリ掻きながら口を開いた


「悪かった。言おうと思ってたけど、桜今頑張ってるからアレかなって……」


…お兄ちゃんは考えた上で言わなかったんだ……


「…もう良いよ。お兄ちゃん幸せそうだし!彼女と仲良くしてくれたら許す!私好きだし、お兄ちゃんの彼女さん。」


「ありがとな、桜も頑張ってくれよ?泉には俺から言っとくからさ」


「うん!」