「お疲れ様でしたー」


受付のお兄さんに懐中電灯を渡し凛さん達の方へ向う


「お疲れー、どうだった?」


「んー、まぁ水はびっくりしましたけど、手振ったら返してくれましたし、そこまでじゃ…」


「きゃあー!」


「「ん?」」


その悲鳴はお化け屋敷から聞こえるもので


「あの声は桜だな」


桜のお兄さんは頭を抱えながら言った


桜、眼鏡外せばよかったのに…


「桜ちゃんは怖がりなんだよねー。怖がりじゃなかったらホラー小説も書けるんだけど…」


「春が作家って本当なんですね」


「それは思いました!しかも人気作家だったなんて」


言ったら悪いが桜はバカだ。だから余計想像ができない。


「読者の人はあんな人とは思ってないだろうな」


「まぁあの桜ちゃんだから、あの本が書けるんだと思うんだけどね」