彼は私のただの助手!




まさかその投稿がきっかけで高校生作家になるとは思ってもいなかったが、なれたらなれたで原稿に追われる日々。楽しいのもあるけどキツイ仕事と言うのがよくわかった。


原稿は毎月の様に渡っているのだが、私自身顔を出すのは滅多にない。

だから少し、いやすごく緊張している。


「肩の力抜く!」


「はっ、はひ!」


凛さんに肩をバン!と叩かれ変な声が出る

深呼吸を2回しビルの中に。


1回にはロビーがあり、受け付けでなにやら凛さんが会話。その話はすぐに終わりエレベーターで20階まで上がる。


下の階とはまた違い、この階はスーツの人達が少なく私服のような格好でパソコンに向かっている


私はそのまま凛さんについて行き、若い男の人の前で止まる。その男の人はパソコンの前で首をこくこくと揺らしている


「西野起きろ!」


「うおっ!」


西野明(ニシノアキラ)この人も私の原稿に関係している人だ。
初めてこのビルに来た時に1度話したことがある。


「桜ちゃんの原稿持ってきたぞ」


「お、おおサンキュ。お?春野さん?」


封筒に入った原稿を受け取り目が合った西野さんは、少し首を傾けながら名前を言われた