「凛さんが良いなら」
「もちろん!水着買いに行くんでしょ?さっきお母さんと話しててね」
お母さん、変な事話してなかったら良いけど…
「そうなんです。明日友達と海に行くんですけど、水着が無いの忘れてて」
「そっかそっか。んじゃ行く?」
「はいっ!」
急遽凛さんと出かける事が決まり、鞄を持ち外に出る
渡された赤いヘルメットを被り後ろに跨る。
「しっかり掴まってろよー」
「はい」
ブルンとハンドルを回しエンジンが入る
その迫力につい握る手が強くなってしまう
「びびんなよ」
「っ…!」
一気にスピードが上がり、周りの景色が一瞬にして後ろに消えていく
凛さんの後ろは何回か乗ったことあるけど、やっぱり怖い…!
強い風と暑い陽射しをあび続ける事数分、1つのビルの前でバイクが止まった
「着いたぞー」
そう、そこは私の原稿がお世話になっている所。凛さんの仕事場だ。
初めてここに来たのはある雑誌の「君も小説家になろう!自分の作品を投稿してみては?」と言う見出しのコーナーに投稿してみたのがきっかけだった。

