どどどどうしよ!
って思っても出なきゃ仕方がないよね…
玄関に行きドアノブに手をかけ扉を開ける
「俺は幽霊か」
どうやら私の声が聞こえていたらしい
「ごっ、ごめん…」
なに緊張してんだろ私…いつもの蛍じゃん
「入ってい?」
玄関を指さしながら言われそれに笑顔で答える
いつものように部屋に案内し、定位置に2人とも座る
「原稿どう?」
「それがね、調子よく進んでるんだぁ。〆切までには間に合いそうだし」
これも蛍のおかげなのかな?
「いつも〆切の前の日やばいもんな、次の日の桜疲れた顔してる」
確かに疲れる。〆切に間に合わなかったら凛さんに怒られちゃうのと、皆に迷惑をかけるのが嫌で夜遅くまでやっしまう。
〆切の日はもう徹夜で目がやばい
「作家だからそうなるんだろうけど、無理すんなよ」
「うん、ありがと」
クシャっと頭を撫でられる
やっぱりこれされたら安心するな

