「あっ、えっと私春野桜です。」
「あぁ、君が咲人(サキト)の妹さんかぁ。蛍もよく本読むから多分役に立つと思うよ。いくらでもコキ使っていいからね」
最後にニッと笑うお兄さん。
笑った顔が蛍にそっくりだ。
「コキなんてそんな!けど色々な事頼むかも知れません。」
ペコッと頭を下げるとくしゃくしゃと頭を撫でられた
「かわいーなぁ、しっかりしてるし。蛍、何でも手伝ってやれよ?」
「わぁーってるよ。あ、注文。」
メニューも開けずに注文していく蛍
かっ、可愛い……
お世辞なのは分かってるけど!分かってるけどね?
「どした?顔赤いぞ」
「ふぇ!?いや、そんな事無いよ!うん!」
声がひっくり返ってしまった…
「……あ、兄ちゃんか…」
ボソッとそう言ったのが聞こえた
そして急いで訂正する
「あ、違うの!私あぁゆう事言われたの初めてで…慣れてなくて…ごめんね」
「桜が謝ることじゃないよ。兄ちゃんは嘘付けねぇからなぁ。」
蛍さん、それもっとダメです。

