柔らかく、温かい。


唇が離れ、目が合う


「…好き…なんだ……」


途切れ途切れに、小さな声で言われた。


だから、私も自分の気持ちを言葉にする


「…私も…好きだよ……」


そう言うと目を丸くする


「……嫌じゃ、ないの?」


きっと、さっきの事を指してるのだろう


「なんでだろうね…嫌じゃなかったよ」



言うとギュッと、抱きしめられた


「桜…」


もう一度、お互いの気持ちをわかったうえでキスをする。



私達の事を、まるで祝うように花火が真っ黒な空に咲いた。