「あっ!それいいかもっ!わけようわけよう!」
何から食べよっかなぁ、綿菓子もいいけど、焼きそばも食べたいなぁ
2人で「なに食べる?」とか話していると、横からバッと手を引かれた
「俺と分けたらいいだろ」
「え?うん!いいよ!皆でわけようよ!」
「…そうじゃなくて……2人で、分けたい…」
進む足がピタッと止まった
左下を向きながら、周りの音に飲み込まれそうな声で言う。
顔を見たら少し赤く、だけどどこか不満そうな感じがする
「はーいストップ!」
人混みをスルスルと縫うように避け、私達のとこまで追いついた愛が声をあげた
「じゃあ私と桜、萩野と泉で分けよ!始まったばかりなんだから、ねっ?」
「「……はい」」

