友達がどこからかわかんない私に、好きがどこからなんてわかるはずない。
「さっき浴衣買ったでしょ」
「うん」
「その浴衣、最初に見せたいの誰?」
「誰って…」
愛が聞いた瞬間頭に浮かんだのは、ニッと白い歯を見せて笑っている、蛍の姿だった。
「泉でしょ?」
「っ!…うっ、うん…」
「その理由は、泉と特別な関係になりたいって思ってるから。今現在の関係以上になりたいって、泉に私だけを見てほしいって思ってるからだよ。人間って欲張りな生き物だからね。」
特別な関係になりたい。
頭の片隅に、そんな欲があったのかもしれない。
今のままでも充分幸せなのに、それ以上の幸せを願っている自分がいる。
「お待たせしました、期間限定パフェです」
「やったぁー、来たよパフェ」
目の前には生クリームたっぷりの私が大好きな甘いパフェ。
「ありがと…」

