斜め前の席のキミ



「あ、この二人にさっきぶつかっちゃって…」

「へぇ、そうなん?
セイサ、怪我なかったか?」

「うん! 大丈夫〜」

「お前の事だし、またトイレ〜とか言って走ってたんだろ」

「げぇっ!なんでわかるのっ」

「この前も同じことやってただろ」

「ちが、あの時はお腹が痛くて…!」

「どっちもトイレだし」



仲良さげに話す二人。

トウマくんは、前にいる私たちには目もくれない。



付き合ってるのかな……


顔を下にして、グッと唇を噛み締めた。


やっぱり、最初からムダな恋だったのかな。

涙が出そうなのをなんとか堪えるけど、それでもやっぱり滲み出てくる。



「あ、あの。二人とも、このクラスに用事があったんじゃ…誰か呼びましょうか?」


セイサちゃんが遠慮がちに言った。


「ううん、特に用事はないんだ。
ありがとう。行こ、ルイ」


ミワは、俯向くことしかできない私の腕を引っ張って歩き出した。



…来なければよかったな


一目見ればわかるじゃん


やっぱり、二人は付き合ってるんだよ。