斜め前の席のキミ



実は、ミワは極度の人見知り。


自分的には冷たくしてるつもりは無いみたいなんだけど、初対面の人には今のような態度でしか話せない。

恥ずかしくって、顔がまともに見れないんだって。

一見、冷たく見えるけど、きっと今心の中では凄く焦っているんだと思う。

そんなミワに、クスッと笑みが零れた。


「? どうしたの?」

「あ、私は大丈夫っ」


腕を持って引き上げようとしてくれるミワを断って、スカートの汚れを払いながら立った。

そして、泣きそうな顔でミワを見つめる彼女に向き直る。


「私たちも、すみませんでした。」

「えっ、い、いやいや!
とんでもないです! ほんと、ごめんなさいっ」


ミワも黙ったままぺこりと頭を下げ、お互いにペコペコ頭を下げあっていると。



「セイサっ! 何やってんだー?」



遠くの方から、声が聞こえた。


それは、私の大好きな声。


心臓がドキッと音を立てた。


……もしかして。



「あっ! トーマっ」


悲しそうな表示から一変、目の前の彼女はパァッと顔を輝かせると、笑顔で声の元へと走っていった。


その先には、同じく笑顔で手を振る大好きなトウマくんの姿。


嫌でも分かってしまう、

二人の関係。



あの子が、セイサちゃんだ。