「やだっ、ミワ! 泣かないでよぉ、
私まで……泣きそうに、グスッ」
結局、二人してカフェの中で声を上げて泣いた。
恥ずかしいよね。
まだ、トウマくんが幼なじみの子を好きだって決まったわけじゃないのに。
女の子の幼なじみがいるっていう
その事実だけで
こんなに悲しいんだ。
好きです。
きっと名前も知らない、私に優しい笑顔を向けてくれるところも。
斜め前に座るキミの少し丸い背中も。
全部全部。 好きです。
だから、この気持ちはキミに伝えないよ
好きだからこそ。 言えない。
迷惑だって思われたら嫌だから。
拒絶されたりしたら、自分が傷つくから。
弱虫な私は、いつもそんな卑怯なことを考えてる。
それでも、
泣いちゃうくらい。
トウマくんが好きなんです。

