「あの、ほんとにごめんなさい!怪我とかは……?」

「いや、大丈夫。お前の方こそ大丈夫か?wちゃんと前向いて歩けよ?」

「ちょっと桜が綺麗で見とれちゃってて……」

ホントに恥ずかしい……。
風の速さでここから逃げ出したいよ…。

「本当だ。綺麗だな。」

「え?……」

「あ、えと。……桜が、な。」

「あ、あぁ!そ、そうですね!」

焦ったぁぁぁ。もう、何勘違いしてんの私!でも、こんなイケメンに綺麗だなとか言われたらトキめいちゃうって!

と、自分を納得させ落ち着かせる。

「よし。行こう。ちゃんと前向いてあるけよ?」

「え、あ。そんなにいつも転んでるわけじゃないもん!」

「あはは。どうだかな。」

「あんまりからかわないでよ!!」

「ごめんごめん。改めて。おれ、倉田 凌(くらた しのぐ)よろしく!」

「私は竹内 尚。こちらこそ!」

これが私と凌の出会いだった。
今思えばあの時から既に君に一目惚れだったのかな。













君を想って過ごした時間。

























君と笑いあったあの日





























私は忘れないよ。